バカな頭で考えた!

七夕クリスマス

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昨日は七夕。街を歩けば七夕の短冊を見かけたりします。
スーパーの入り口なんかにね。
短冊に書かれた子供の願い事を見て何となく見て和んだりします。
しかし俺は大人。
短冊に願い事を最後に書いたのはいつなのか覚えていない。
小さな子供の代わりにお母さんが書いた短冊なんかも見かけるけど
子供のいない俺にはそれもない。
と書くと何だか哀愁を帯びてくるけど書きたいのはそんなことじゃなくて。
俺は書いたのだ短冊を。実は書いた。そう書いたよ短冊を二年前の冬に。
っていきなり数行前に書いたことを撤回してるけど。
二年前の冬に短冊のようなものを書いた。
場所は加茂水族館の入り口近く。
「くらげとあの娘」のシナリオを書くために取材で訪れてたクリスマス近くの12月のこと。
いつもくらげのイラストとか作文とか掲示してあるスペースに大きなクリスマスツリーの
イラストが書かれ、オーナメントっていうのかくらげの形に切った色紙に子供たちの願い事が
書かれたものがパラパラと貼ってあった。
クリスマスってこんなことするんだっけ?と思った。これは七夕とクリスマスがごっちゃになって
ないかい?
と思ったけど、細かいことは気にしないたちだ。
いや、気にする時は気にするけど。
このクリスマス七夕の合わせ技はいいなぁと思った。
何にせよ手作りなこの試みが加茂水族館らしくていい。
ほっこりする。窓の外は吹雪いているのが逆にいい。
そうです冬の鶴岡は完全に雪国のそれででアシカショーも冬期の間は中止になるくらい。
入館者数も減る。
そこを盛り上げようと試みたのだろうこの七夕クリスマス。
まだ始めたばかりなのかオーナメントくらげ張り紙は少なくて寂しい。
せっかくの試みなのに寂しい。
なので俺も書くことにした。大人な俺も書くことにした。
子供のふりをして書いた。
そしてそのことはすっかり記憶の彼方へふっとんでいた。
けど、こないだのこと。「くらげとあの娘」山形先行上映で訪れた時に
立ち寄った加茂水族館でそのくらげオーナメントが返ってきた。
鶴岡在住のプロデューサーの岩田くんが飼育員のようへいさんから預かったと手渡された。
すっかり忘れていたオーナメントが戻って来た。
リニューアルオープンする為、整理していた旧加茂水族館でこの七夕クリスマスの
張り紙の中にあった僕のくらげオーナメントを見つけたらしい。
子供ばっかり貼ってあったので違和感を出さないように子供っぽく
書いたつもりだったけど。
ばれた。
ってか、これはばれるな。
だって
「いいクラゲ映画が撮れますように そうきち」
と書いてある。
「そうきち」なんてひらがなで書いてあるところが何とも中途半端だ。
戻って来たオーナメントを手にして何だか照れた。
 そしてわざわざ取っておいてくれてうれしかった。
破り捨てられなくて良かった。
 何だよあんな映画撮りやがって!ってくちゃくちゃにされなくて良かった。
 そして思った。
 あの七夕クリスマスの張り紙を片付ける時もおざなりに撤収する
んじゃなくて丁寧に子供一人一人の願い事を見ながら片付けたんだろうなぁ、って。
 この子こんなこと言ってるぞ!なんてわいわい言いながら片付けたのだ、きっと。
 お礼を言いにようへいさんのところに行った。ようへいさんは潜水が得意な火木な飼育員。
週二回出勤だ。いや違った寡黙な飼育員だ。
 寡黙なようへいさんにオーナメントのお礼を言うと「いや、片付けたら出て来たから」
とやはり寡黙に言うのでした。
「いいクラゲ映画が撮れた」かどうかは分からないけど撮れてたらいいなぁ。
戻ってきたくらげオーナメントはいつも持ち歩いている手帳にはさんで一緒に行動している。
手帳をめくっていると時々目にとまる。

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